1. |
灯り
02:53
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はがれ落ちた夜の灯り
きみの口さえも見えなくなる
今更どれだけ聞き返しても、
意味なんかないのに
それでも私のそばにいて？
その声をきかせてよ
私はきみのためだったら、
この夜のことも、痛みも、
忘れられるから
私以外いらないって言ってよ
そんな話はもうやめにしてよ
窓の外に散らばった星が
きえるまでに、ね？
このまま息をしなくなったら
忘れないでいてくれる？
私はきみのためだったよ、
朝起きることも
今日を生きていることも
甘えないようにするから、
怒らないようにするから、ね？
きみが望むものならなんでも
お金も言葉も、心もいくらでもあげるから
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2. |
ベッドルームに傘
03:28
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ほどけてしまった感情がこぼれた
水たまりに揺らいでる
はるのはなびらみたいに
いつまでも降り続いてるこの雨も
肌寒さも、なかなか消えない頭痛も
「どれもこれもきみのせいだよ」
隠しきれない言葉がこぼれた
飲み干せなかった炭酸の
微温いひとくちみたいね
聞き飽きた甘い想像も、その嘘も
どんな言動も、いつでも許してあげたのに
開かない傘が何本も
下駄箱にぶらさがってる
壊れたわたしはきみに
ぶらさがったまま
くぐもった声も、表情も
わらいの混ざった言い訳も
髪をかむその癖だって
「わたし、すきだよ」
変わらない日々が続いたって
知らない人に怒られたって
きみがときどき流してくれる
その曲をずっと聞いていたいよ
つまらない歌詞が続いたって
苦手な声で歌われたって
きみがときどき流してくれる
この曲をずっと聞いていたかったよ
覚えてる？
忘れてるならそれでも、
それでもいいんだけど
嫌えないよ
好かれたいよ
嫌えないよ
愛してたよ
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3. |
桃色のなかみ
03:44
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春の切れ端が ゆらりくらくらり落ちていく
私のちいさなのぞみさえ 摘み取るみたいに
青い街灯が ゆらりくらくらり滲んでいく
きみのつまらない正論を 壊してしまいたい
「そんなに明日が怖いなら 私がはるになってあげる」
横断歩道の手前で やわらかいその声にかみついたの
赤い信号が ちかちかきみを照らしている
遠くから聞こえてくるのは なにかサイレンの音
「そんなに私が嫌いなら 今すぐいなくなってあげる」
明日にはこの温もりも 忘れてくれていいよ
「それでも私はいつでも はるになってあげたかったよ」
横断歩道の向こうには かすれたこんな声は届かないの
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4. |
水色
03:06
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眠らないままが朝が来たって
「はなれないで」って喚いたって
今更優しくされたって
私もう何も変わらないから
しゃべらないまま時が経って
「明日からはやめるから」なんて
今更どんなに泣いたって
「さよなら」って言うだけだよ
いつかこんな、やな日がくるって
わかってたけど私はずっと
この人の言葉に酔っちゃって
いつも笑い返してしまってた
いつかわかってくれるだなんて
思ってたけどきみはずっと
変わらないまま嬉しそうに
笑ってたね
乾いた土が残るプランター、
甘い匂いがついたTシャツも
もうなにもかも捨ててしまったら
そしたら全部もとに戻るかな
昨日もきみは夜に踊ってた
私の知らない歌を歌ってた
ねぇ、それは誰のためなの？
終わらないまま夜になって
「どうすればよかったのかな」って？
今更どんなこと言ったって
なにも伝わるはずもないけど
いつもきみに知ってほしくって
カレンダー、書いてた丸だって
見ないようにしていたことも
知ってたよ
水色でそろえてたプランター、
私の好きな色だったんだよ
もうなにもかも全部終わるけど
これだけは死ぬまで忘れないで
明日もきみはずっと泣いてるの？
自分だけつらいって顔してるの？
ねぇ、夜をさまよっててね
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kokuu Ehime Prefecture, Japan
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